滑液は滑膜関節のほか、滑液包や腱鞘に存在します。
滑膜関節における滑液は透明、もしくは淡い黄色で粘性があり、安静時には多少アルカリ性を示します。
この滑液は、関節腔を満たしており、その量はそれぞれの関節や人種によって異なるといわれています。
特に人間の関節では滑液の量が少なく、膝関節で平均1.1mlほどしかないといわれています。

滑液は滑膜内脈絡叢から濾過された血漿成分とB型滑膜細胞が産出したムチン(ヒアルロン酸-タンパク質複合体)が合わさった液体で、その特徴は粘性と弾性をもつことです。
この特徴的な粘性はヒアルロン酸の性質そのものであり、剪断速度が上がるとその粘度を減じ、剪断速度が下がると高い粘性を示すという性質をもちます。
この結果、ゆっくりとした動きでは非常に強い膜面を作ることで重力に耐えうる許容力が最大となります。
しかしながら、関節炎をきたした関節における滑液ではこういった特徴は一様に低下してしまいます。
粘性は希釈度の変化にも敏感で、温度やphの上昇でも低下します。
また弾性は速度がが上がると増加しますが、これはヒアルロン酸分子の鎖状重合体という構造特性によってもたらされるものであると考えられています。

滑液の機能には、①関節表面にph変動の少ない水分環境を供給すること、②関節軟骨や半月などへの栄養供給と代謝産物および摩擦で発生する熱の搬出、③潤滑剤としての役割、④細胞侵食の修復、などの役割を担っています。

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