コリン作動性ニューロン

アセチルコリン acetylcholine (Ach) を神経伝達物質とするニューロンをコリン作動性ニューロンという。
アセチルコリンは最初に見つかった神経伝達物質である。

アセチルコリン合成酵素のコリン-O- アセチルトランスフェラーゼ (choline O-acetyltransferase: 略号 ChAT) は、アセチル CoA とコリンよりアセチルコリンと補酵素A (coenzyme A; CoA ) を生成する。

反応を触媒する酵素で、コリン作動性ニューロンに特異的に存在する。

したがって ChAT に対する抗体を用いた免疫組織化学によりコリン作動性ニューロンを選択的に染色することができる。
コリン作動性ニューロンとして重要なのは以下の通りである
①基底核- 皮質コリン作動系:マイネルト基底核(Ch4)からの線維は前頭葉や頭頂葉に広く分布する。アルツハイマー病では、マイネルト基底核におけるChAT活性が正常脳に比較して低下 、同核のニューロン数が減少するため、アルツハイマー病や痴呆との関連でマイネルト基底核のコリン作動性ニューロンは注目されている。

② 中隔海馬コリン作動系:内側中隔核(Ch1)からの線維は脳弓を経て海馬に至る。
③手綱核脚間核コリン作動系:内側手綱核(Ch7) からの線維はマイネルトの反屈束(手綱核脚間核路)を経て、中脳脚間核に至る。
④運動性脳神経核:運動性脳神経核(GSE, SVE, GVE) はいずれもコリン作動性である。

当然、脊髄前角運動ニューロン GSE や脊髄の自律神経節前ニューロン GVE もコリン作動性である。
脳におけるコリン作動性ニューロンはCh1からCh8までの8つの集団に分類される。

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