細胞内では、炭水化物、脂肪、タンパク質などの有機化合物を分解し、そのときに生じたエネルギーをATPの形に変える働きが行われます。

このATPが、様々な生命活動に用いられます。

酸素が存在しないときの有機物の分解を無気呼吸といい、酸素を用いた分解を有気呼吸、または酸素呼吸といいます。

無気呼吸では、炭素原子6個のグルコースが炭素原子3個のピルビン酸2分子に分解される過程が見られ、その過程は解糖といわれる。

解糖と過程は、細菌・植物・動物すべての細胞について同一であり、11段階の反応系より成り、10種類の中間産物の中で9種類がリン酸化合物です。

この過程で、リン酸の付加と解離が起こります。

解糖は、細胞質基質の中で行われ、リン酸化すると生体膜を透過しにくくなるので、高濃度を保つのを助けているとも考えられます。

解糖の過程で、1分子のグルコースが分解させるとき、2分子のATPが合成されます。

また、遊離された水素4原子がNADH2の形になります。

NADH2はピルビン酸がアルコール発酵でアルコールに、乳酸発酵で乳酸になる場合、再びNADに戻ります。

解糖でつくられたピルビン酸は、酸素が存在するとミトコンドリア内で、複雑な反応により最終的に二酸化炭素と水に分解されます。

酸素が存在すると、ピルビン酸は、クエン酸回路で徐々に分解されていきます。

ピルビン酸はそのまま入るのではなく、ミトコンドリア内でアセチルCoAに変換されたのちに、クエン酸回路に入ります。

この物質は補酵素Aとアセチル基が結合したもので、ピルビン酸は脱炭酸、脱水素され、アセチル基となり、CoAと結合します。

アセチルCoAはクエン酸回路の構成員であるオキサロ酢酸と結合して、クエン酸となります。

これが出発点となって一連の反応経路をまわる間に、ピルビン酸から形成されたアセチル基は、完全に酸化分解されます。

このとき、脱炭素により生じたCO2は放出されますが、脱水素された水素原子はのちの電子伝達系に送られます。

クエン酸回路で生じた水素原子は、ミトコンドリア内膜にある電子伝達系に送られます。

電子伝達系はNAD、FAD、補酵素Q、各種のシトクロム類が一定の順序で配列したもので電子がこの経路を通って最終的に酸素分子へ送られていきます。

この電子伝達系の3か所でADPからATPが生成されます。

これはクエン酸回路で生じたエネルギーの高い状態にある電子をATPの生成に用いているわけです。

この電子伝達系でATPが形成されることを、酸化的リン酸化といいます。

1分子のグルコースが、解糖系、クエン酸回路、電子伝達系を経て、二酸化炭素と水に完全に酸化される間に38分子のATPが作られ、これは非常にエネルギー効率の高いものになります。

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