脳はとても大事な器官です。

そのため、やたらな物質が脳に直接入っては困るので、必要な物質だけを選り分けて入れる「門」が存在します。

この門を「血管-脳関門」といいます。

血管ー脳関門を通り抜けることのできる物質だけが脳に入り、脳の神経細胞をつくり、伝達物質となって脳内をかけめぐり、心を創りだしているのです。

なので、大量の物質が血液中に溶けていても、脳に入らなければ物質の効果は決してあらわれないです。

血管ー脳関門には3つの堅固なシステムがあります。

一つ目はグリア細胞という脳に特有な細胞の存在です。

脳では、毛細血管と組織細胞の間にグリア細胞があり、このグリア細胞には特別な物質だけを選んで運ぶ運搬体が埋まっています。

二つ目は毛細血管の特殊な構造です。普通の毛細血管は、内皮細胞の間にすきまがあって、そこからも物質を組織細胞に渡しています。

しかし、脳ではこのすきまがありません。

そのためある程度以上に大きな物質は入らないのです。

そして三つ目が毛細血管の特殊な壁の性質です。

壁は、リン脂質でできていて、この壁を通過できる物質だけが脳に入れます。

つまり、脂溶性の高い物質は通過しやすく、水溶性の高い物質は膜にはじかれて通過できません。

ただこの原則には例外があり、脳の神経細胞が生きるのに必須の物質である、アミノ酸やブドウ糖などの栄養素、ナトリウム、カリウム、クロリドなど神経細胞の興奮にかかわるイオン、インスリンなどの大事な物質は通り抜けれます。

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