α-γ連関とγループとは

運動神経は、神経線維の太いα運動ニューロンと、神経線維の細いγ運動ニューロンからなります、

脊髄前角細胞から伸びたα運動ニューロンの軸索突起は骨格筋で枝分かれし、数本から数千本の筋線維を支配します。

1つのα運動ニューロンとそれに支配を受ける筋線維を運動単位とよび、常に同時に活動を行います。

1つの運動単位において支配される筋線維数を神経支配比とよび、眼球や手のような巧緻性の高い動きに必要な筋は神経支配比が小さく、体幹など大きなパワーを必要とする筋ではその神経支配比が大きくなります。

γ運動ニューロンは骨格筋の長さの変化を感知する受容器である筋紡錘に至り、筋紡錘を構成する錘内筋線維を支配します。

感覚神経は、筋の長さや腱に加わる張力を感受する筋紡錘および腱器官からの感覚を伝達します、

これらの感覚神経は求心性神経ともよばれ、筋紡錘からのⅠa群求心性線維やⅡ群求心性線維、および腱器官からのⅠb群求心性線維が中枢神経系に情報を伝達しています。

筋紡錘は紡錘形で、骨格筋線維と並列に位置します。

1つの筋紡錘は2〜12本の醉内筋線維と、この線維を支配する感覚神経終末と運動神経を支配するγ運動ニューロンからなり、筋の長さを感受します。

錘内筋線維は、比較的太い核袋線維と細い核鎖線維に分けられます。

核袋線維および核鎖線維の中間部には螺旋状に巻き付いた一次終末があり、Ⅰa群求心性線維として錘内筋線維の伸張を感受します。

核鎖線維には二次終末があり、Ⅱ群求心性線維として情報を伝達します。

筋紡錘の密度は筋により異なります。

手指など巧緻性が高い運動を行う筋で、その密度が高くなります。

筋紡錘の感度はγ運動ニューロンにより制御を受けており、γ運動ニューロンの興奮に伴う錘内筋線維収縮により筋紡錘の感度をあげます。

錘外筋が収縮すると、筋紡錘における錘内筋線維も弛緩しますが、γ運動ニューロンによる錘内筋線維の収縮により筋紡錘の緊張を一定に保つことが出来ます。

随意運動は、α運動ニューロンとのみならずγ運動ニューロンも同時に機能し、骨格筋の収縮に伴って起こる錘内筋線維の弛緩が起こらないような機構が働きます。

これをαγ連関といいます。

このように筋紡錘の感度は、α運動ニューロンによる錘外筋の収縮とγ運動ニューロンによる錘内筋の収縮の連関により制御されています。

特に上位中枢からの制御によりγ運動ニューロンの興奮は、筋紡錘のⅠa群線維の興奮を介してα運動ニューロンに作用し、筋の緊張を制御します。

この中枢神経 – γ運動ニューロン – 筋紡錘 – Ⅰa群求心性線維 – α運動ニューロンで構成される回路をγループといいます。

関連記事

コメント

ピックアップ記事

  1. 2017-9-22

    リュックサックによる腰椎への圧縮軽減

    リュックサックはバッグとしての優れた役割もさることながら、腰椎への負荷軽減ギアとしても効果を発揮しま…
  2. 2017-6-15

    腋窩陥凹はハンモックのように

    肩甲上腕関節の関節包靱帯は複雑なコラーゲン線維の交わりあった束から構成され、それぞれ上・中・下の3つ…
  3. 2017-1-18

    筋力トレーニングの負荷設定について

    筋力トレーニングを行うに当たっては、目的を明確にし、その目的に応じたトレーニング条件を設定することが…
  4. 2016-12-1

    骨の連結

    骨の連結には骨と骨が線維性の結合組織によって結合される線維性の連結と、骨と骨が軟骨線維によって結合さ…
  5. 2016-9-6

    トレーニング効果の種類

    トレーニング刺激に対して身体を適応させていく過程がトレーニングであり、適応によって得られた変化がトレ…

FACEBOOKもチェック!

注目TOPIC

  1. 2014-12-14

    評価とエクササイズは同時進行で行う。

    今回は、評価とエクササイズは同時進行で行うということで、エクササイズの指導をしながら同時に評価してい…
  2. 2015-6-5

    筋小胞体の機能低下による筋疲労とは

    筋が発揮する張力は筋形質内の遊離Ca2+濃度により制御されています。骨格筋では、筋小胞体がこ…
  3. 2015-10-22

    原始反射という運動構築の資材

    膝蓋腱を叩くと、反射的な膝関節の動きが見られます。他にも、熱いストーブに触れると敏速な反射的な四…
  4. 2016-2-11

    IAP(腹腔内圧)の上昇能と動的制御・パフォーマンスアップ

    体幹は身体質量の約65%を占めドロップジャンプ動作の着地局面における体幹の慣性モーメントは下肢の慣性…
  5. 2014-10-7

    体脂肪量の調節「レプチン」

    レプチンというホルモンが、体脂肪量の調節において重要な役割を演じています。本来、レプチンは、食欲…
ページ上部へ戻る