痒みの定義

痒みという言葉は、皮膚の表面で感じられるあの不快な感覚を思い出しますが、その掻かずにはいられないイライラした感じから、日常生活の中では「歯痒い」「むず痒い」などさまざまな表現で使われています。

最初に痒みを医学的に定義したのは、ドイツ人の医師ハフェンレファという人です。

1660年に彼は痒みを「掻きたくなるような、あるいは掻かずにおられないような、そして掻破行動を起こす不快な感覚」と定義しています。

痒みを掻くという行為は、1対1のきわめて緊密なつながりがあります。

掻きたいという欲求は、非常に強く、ヒト以外の動物では、痒みがある皮膚を掻き壊して潰瘍ができたり、さらにそれが化膿して、死ぬまで掻き続けることもあるといいます。

たとえば、痛みに対応する行動には、撫でる、さする、手を当てるなどいろいろな反応があります。

また痛みには「ズキズキ」、「ヒリヒリ」などさまざまな種類のものがあり、さらにはその人の心理的な影響を色濃く反映しています。

これに対して「痒み」には一種類しかなく、しかもその強さは、掻く程度を測ると客観的にわかります。

 

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