細胞の中ではさまざまな種類の酵素が生きるための仕事を役割分担しながら行っています。

AMPKはそういった酵素の中のひとつで、ほとんどすべての細胞に存在し、他のタンパク質にリン酸をくっつける働きをしています。

リン酸は酵素が働くためのスイッチを入れる役割を持っています。

そのリン酸は結合させることで他の酵素をコントロールする役割を担っています。

また、細胞の中でエネルギーが足りなくなると、それを察知し、エネルギー産生に関わる酵素を働かせることも分かっています。

そうした働きからAMPKは燃料センサーとも呼ばれています。

このAMPKですが、レプチンやアディポネクチンといった肥満抑制や脂肪燃焼といった物質により活性化されることが分かっています。

AMPKの活性化は、GLUT4の転写、翻訳を亢進し、インスリン刺激によるグルコースの取り込みを上昇させます。

さらにそれは脂肪酸酸化や解糖系のような代謝系を刺激します。

AMPKは脂質と糖質、両方の中心的な調節因子として働くため、肥満やⅡ型糖尿病、がんの治療にとってキーとなると考えられています。

そして、今日では、mTORやセストリンとの相互作用を通じて老化の決定的な調節因子としても認識されています。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ピックアップ記事

  1. 2017-9-22

    リュックサックによる腰椎への圧縮軽減

    リュックサックはバッグとしての優れた役割もさることながら、腰椎への負荷軽減ギアとしても効果を発揮しま…
  2. 2017-9-5

    筋線維の形態的特徴について

    筋の形態は、張力発生能力、可動域、短縮速度に著しい影響を及ぼします。機能に影響を及ぼす形態的…
  3. 2017-8-11

    アフォーダンスとカノニカルニューロン

    随意的な動作は、中枢で生じた運動の意図が顕在化したものであり、「目的」はそれを達成するための筋道を決…
  4. 2017-7-19

    筋の拮抗的・共同的中和

    運動を円滑に遂行するために骨格筋はそれぞれ主動作筋、共同筋、拮抗筋と役割を持ちます。一般には…
  5. 2017-7-18

    クレンチング(食いしばり)と運動の関係

    クレンチングとは、無意識的に上下の歯を強く噛みしめる動作をいいます。習慣化されたものはブラキ…

FACEBOOKもチェック!

注目TOPIC

  1. 2015-6-3

    生体の階層性について

    どんな生物でも、簡単か複雑かの違いはあるにしろ、それぞれの機能に応じた構造が対応しています。…
  2. 2016-4-25

    インスリンの過剰と代償機構

    インスリン過剰の結果みられる症状は、直接的であれ間接的であれ、すべて神経系に対する低血糖の効果の現れ…
  3. 2015-3-25

    脂肪細胞とホルモン

    脂肪細胞はいわば中性脂肪の倉庫みたいなもので、貯蔵する中性脂肪が増えて脂肪細胞に入りきらなくなると、…
  4. 2015-2-15

    冬のほうが代謝が高いのはなぜ?

    ほとんど多くの人にとって寒いより暖かいほうが良いでしょうが、代謝という点で考えると実は寒いほうが良か…
  5. 2015-2-17

    スポーツ医学のルーツを知る。

    どの分野でも常に新しい発見があるように、スポーツの世界でも、理論や科学、医学とさまざまな分野で進化を…
ページ上部へ戻る