ウォーミングアップの重要性を考える。

運動をするほとんどの方が行っているであろうウォーミングアップですが、「本当に必要なの?」と思っている方もいるのではないでしょうか。

しかし、ウォーミングアップの効果はとても大きく、あるのとないのではパフォーマンスもまったく違ったものになってしまいます。

まずは体温の上昇による効果からお話します。

運動をしたり、体温の上昇が起こるとヘモグロビンから酸素の解離が容易に起こるようになるため筋に対する酸素の供給が多くなります。

また、筋中のカルシウムイオンが活性化され、筋の粘性が低くなり、俊敏な動きを行いやすくなったり、運動による外傷の危険性が低くなります。

次に呼吸・循環器系に対する効果です。

運動をすると代謝産物が呼吸中枢を刺激し、横隔膜や呼吸筋の活動が活発になります。

これによって肺に十分に酸素か送り込まれ、消費された酸素の量と取り入れた酸素の量のバランスが図られます。

このバランスをとるための時間が長すぎると乳酸が多く蓄積し、早く疲労が生じ運動が十分に行いにくくなります。

また、疲労の回復が遅れます。

ウォーミングアップを行い、必要な水準まで呼吸を高めておくことで、心拍数の立ち上がりが速くなります。

運動をいきなり始めると、酸素摂取量が上昇し、需要に対して供給が間に合わず、運動の初期に酸素不足が生じます。

不足分は無酸素エネルギーによって補われます。

このため乳酸が急激に上昇し、筋や血液が酸性になるなどパフォーマンス低下やエネルギー産生に支障をきたしてしまいます。

これに対し、ウォーミングアップを行うことで酸素摂取が容易なり、その結果、運動初期の酸素不足が少なくなり、運動中の有酸素エネルギーは増加し、優位に運動を行うことができると考えられています。

ほかにも効果がたくさんありますが、これらがウォーミングアップの効果です。

これだけでもウォーミングアップの必要性が分かると思います。

皆さんも運動をする前にはウォーミングアップを欠かさないようにしましょう。

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