脳を守る脳脊髄液とは

脳脊髄液とは、脳室系とクモ膜下腔を満たす、リンパ液のように無色透明な液体です。

弱アルカリ性であり、細胞成分はほとんど含まれまず、略して髄液とも呼ばれます。

脳室系の脈絡叢から産生される廃液であり、脳の水分含有量を緩衝したり、形を保つ役に立っています。

一般には脳漿(のうしょう)として知られます。

先述の通り、主な役割は脳を浮かべることにより外部からの衝撃や内部の拍動をやわらげることにあります。

また、脳を浮かべることにより自重による脳底部の神経根や血管の圧迫を防ぐ役割もあります。

その浮力による働きは強力で、脳重量は1500gですが、浮力のため実効重量50gになると言われています。

脳脊髄液の流出障害や、脳内の占拠性病変(脳腫瘍や脳内血腫など)によって脳脊髄液圧が上昇した状態を脳圧亢進(頭蓋内圧亢進)といい、頭痛・嘔吐などの症状が出現します。

過度の脳圧亢進は脳を圧迫し、隔壁を越えてはみ出させてしまう脳ヘルニアを生じ、致死的となります。

また、鼻水が止まらないといった症状の中には極稀に脳脊髄液が鼻から漏れだしている、ということもあります。

他にも髄液耳漏といい、耳から漏れだすこともあります。

頭蓋骨骨折にみられる症状ですが、髄膜炎に繋がる恐れがあるために注意が必要です。

普段は脳をぼんやりとしか認識してませんが、硬い硬い頭蓋骨の中で液体に浮かんでいると思うと、ちょっと神秘的なものですね。

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