暑熱障害と体液

 

生体は水負積(脱水率)の程度に応じて種々の症状を示します。

 

水負積による1%の体重減少はほぼ0.3度の直腸温の上昇をきたします。

 

また心拍数も水負積が1%増えるごとに5~10拍/分増加して心拍出量を維持します。

 

これら体温および心拍数の変化は体重の減少量と相関し、水分の摂取を行えば体重の減少率は少なくなり、直腸温ならびに心拍数の上昇が抑えられます。

 

高度の発汗時には体液および塩分欠乏による「熱疲労」が生じてしまいます。

 

これらの障害時には体温調節機能が低下するため容易に体温が上昇して運動が継続できなくなり、また熱中症による死亡事故の原因となります。

 

一方大量発汗時に水分のみを摂取すると、体液塩分濃度の低下による「熱痙攣」が起こります。

 

体液の保持には食塩の補給が必要となりますので、水分を摂取する際はスポーツドリンク、もしくは食塩(0.1~0.2%)を溶かした水を摂取しましょう。

 

 

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ピックアップ記事

  1. 2017-9-22

    リュックサックによる腰椎への圧縮軽減

    リュックサックはバッグとしての優れた役割もさることながら、腰椎への負荷軽減ギアとしても効果を発揮しま…
  2. 2017-9-5

    筋線維の形態的特徴について

    筋の形態は、張力発生能力、可動域、短縮速度に著しい影響を及ぼします。機能に影響を及ぼす形態的…
  3. 2017-8-11

    アフォーダンスとカノニカルニューロン

    随意的な動作は、中枢で生じた運動の意図が顕在化したものであり、「目的」はそれを達成するための筋道を決…
  4. 2017-7-19

    筋の拮抗的・共同的中和

    運動を円滑に遂行するために骨格筋はそれぞれ主動作筋、共同筋、拮抗筋と役割を持ちます。一般には…
  5. 2017-7-18

    クレンチング(食いしばり)と運動の関係

    クレンチングとは、無意識的に上下の歯を強く噛みしめる動作をいいます。習慣化されたものはブラキ…

FACEBOOKもチェック!

注目TOPIC

  1. 2015-5-23

    AMPK(AMP活性プロテインキナーゼ)とは

    細胞の中ではさまざまな種類の酵素が生きるための仕事を役割分担しながら行っています。AMPKは…
  2. 2015-1-28

    食べてエネルギーを消費する。

    人は生きるうえでエネルギーを摂取したり消費したりします。消費エネルギーを増やすために運動をす…
  3. 2015-2-17

    スポーツ医学のルーツを知る。

    どの分野でも常に新しい発見があるように、スポーツの世界でも、理論や科学、医学とさまざまな分野で進化を…
  4. 2016-9-4

    胸椎のアライメント

    上半身の動きで重要となる『胸椎のアライメント』。非対称的な日常動作など何らかの原因で、胸…
  5. 2015-9-2

    さまざまな視点でみた「よい姿勢」

    よい姿勢、わるい姿勢を判断する基準は、どのような視点でみるのかによって異なります。力学的には…
ページ上部へ戻る