中枢神経系は脳と脊髄から構成されています。

脊髄は脊柱管の中に入っており、外側の椎骨の名称に対応して頸髄、胸髄、腰髄、仙髄、尾髄に分けられます。

腰髄以下では脊髄神経の束となっており、馬尾神経と呼ばれます。

脊髄の上端は大後頭孔を通して頭蓋内に入り、脳の末端である延髄となります。

脳は、延髄、橋、中脳、小脳、間脳、大脳に分けられます。

延髄・橋・中脳は機能的には連続しているためまとめて脳幹と呼ばれます。

中枢神経系において神経細胞体が多く集まっている部分は、灰色にみえるため灰白質と呼ばれます。

神経線維が集合して走っている部分は、白色にみえるため白質と呼ばれます。

脊髄では中心部に灰白質があり周囲を白質が取り巻いているのに対し、大脳では周囲が灰白質、中心部は白質であり脊髄とは逆になっています。

白質の中に島嶼状に灰白質がある場合は、核と呼ばれます。

中枢神経系では、全身の感覚器からの情報を受け取り、解析・処理をするとともに骨格筋へ運動の指令を発する、自律神経を介して内臓機能を調節し、体内環境を維持するよう調節する、大脳においては複雑な神経回路による思考、記憶、意欲の発生など、いまだにそのメカニズムが十分に解明されていない機能もあります。

このように中枢神経は精神活動とともに生命維持のための調節機能を担っており、きわめて重要な臓器であると言えます。

中枢神経系はその機能を十分に発揮するためにさまざまなメカニズムによって守られています。

第一に、脊髄は連続する脊椎によって、脳は頭蓋骨によって囲まれており、外力によって障害されることがないよう、機械的に守られています。

第二に、脳の重量は体重の2%に過ぎませんが、全身の血流量の15%を受け、全身の酸素消費量の20%を占めます。

したがって、ほかの臓器よりもはるかに潤沢な血流を受けていると言えます。

しかも血流量が変動しないよう全身の血圧が変動しても脳血流量だけは変動しないように自動調節機能が備わっています。

第三に、血液脳関門によって神経細胞にとって有害あるいは不用な物質が、血液から神経組織に移行しないように制限されています。

脳毛細血管の内皮細胞同士はタイト結合によって密着しており、物質の透過が著しく制限されています。

これを血液脳関門といい、これは神経細胞周囲の環境を一定に保つためのものであり、必要な物質を必要な量だけ取り込むことができるようになっています。

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