間脳の解剖 前編

間脳は大脳半球と中脳との間にある脳部です。

背面は大脳半球に覆われているので、外からは見えませんが、腹面の一部は大脳脚と呼ばれる隆起の前に露出しています。

間脳の中には第三脳室があり、さらに間脳は視床脳と視床下部に分けられます。

 

視床脳とは、中脳に続く部で、第三脳室の両側を占めています。

視床脳の主部をなす視床は中脳蓋の前にある卵型の隆起部で、前外方は大脳半球に移行しています。

視床の後端部は視床枕という隆起をつくり、その腹側には内側膝状体、外側膝状体というふたつの高まりがあります。

視床脳とは視覚・聴覚をはじめ体の各部から集まる知覚伝導路が中継されるところで、これらの知覚に対する無意識的反射運動の中枢になります。

また、視床脳は意識下で感情が発するところであるとされています。

視床脳の背面正中線には中脳蓋の上に接して一個のエンドウマメ大の松果体があります。

松果体はメラトニンというホルモンを分泌する内分泌腺で、メラトニンは睡眠ー覚醒リズムに重要な働きを持ちます。

 

視床脳の前下方に位置する視床下部は、第三脳室の前下底をなしています。

視床下部は自律神経の総合的中枢があり、生体のはたらきに極めて重要な地位を占めています。

この部が破壊されると、体温調節・脂肪代謝などの傷害をきたし、また胃粘膜の出血や血糖値の上昇が起こります。

視床下部の後部には、左右の大脳脚にはさまれて一対の半球状の乳頭体があり、その内部の灰白質は嗅覚伝導路に関係しています。

乳頭体の前には正中線に漏斗という突起部があり、その先端に小指先大の下垂体が付いています。

視床下部の中には視索上核、室傍核、隆起核をはじめ、いくつかの小核が含まれており、それぞれ重要な神経ホルモンを産生しています。

また、視床下部第三脳室底部にある一対の小さな神経核の視交叉上核は体内時計をコントロールする最高中枢部になります。

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