今日は、三つの要素の一つ、「スピード」についてです。

 

スピードの定義は「前方への重心移動の速さ」であり、いかに素早く重心を前に移動させるか、が大切になります。

 

スピード(重心移動)を決定する要因は様々ですが、考え方として欠かせないものがあります。

 

それは、ピッチ(一定時間内の歩数)とストライド(一歩の歩幅)で、この二つを向上させることができれば足は速くなると考えられます。

 

単純な話ですが、それが難しく、一般的にはどちらかを向上させようと意識するとどちらかは低下してしまいやすくなります。

 

ピッチが向上してもストライドが短くなってはいけないですし、ストライドが向上してもピッチが低下してしまってはいけないのです。

 

どちらも同時に改善していくのは難しくピッチかストライドのどちらかに焦点を当てトレーニングしたほうがよいと言われており、比較的ストライドのほうが改善しやすいと言われています。

 

走るとなると、大きく分けて加速局面とトップスピード維持局面に分けられます。

 

走り始めは、スタートを切り、まず加速していかなければなりません。

 

加速局面では深い前傾姿勢をとり、ストライドを徐々に広めていき、ピッチも速めていきます。

 

加速していくと、徐々にトップスピードに近づいていきます。

 

トップスピード維持局面では、姿勢は地面に対して垂直に保ち、スピード維持のために最大のストライドとピッチを維持します。

 

例えば、サッカーでダッシュをするとき、野球で打撃後一塁へ向かうとき、その他多くの、スピードを必要とする競技で活用することができます。

 

このように、姿勢やストライド、ピッチを考慮することは陸上の短距離走だけではなく、様々なスポーツにおいて重要になります。

 

安定したストライドやピッチを獲得するには合理的なフォームの習得が大切であり、前回書いたように、動的柔軟性や爆発的パワーの獲得も必要になります。

 

そのために、ウォームアップで、股関節の動的柔軟性と体幹の安定の向上を意識して、ニーアップウォークやハードラーウォークなどを取り入れたりすることも、ストライド幅の

向上につなげることができるかもしれません。

 

爆発的なパワーの獲得では、ジャンプ系のエクササイズを取り入れ、しっかり地面からの反発をもらう感覚をつかむことなどが大切になってきます。

 

ラダーやミニハードルなどを使い、フォームの修正や、ストライド、ピッチの向上を目的としたドリルを行うことも、スピードの向上につながるでしょう。

 

ただし、正しいフォームを意識して行うことや、トレーニングの量や強度に注意しなければいけません。

 

次回は「アジリティ」について書いていきます。

 

ではまた!

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