筋力低下のひとつの理由として、筋の筋節構造のなかの収縮要素であるアクチンとミオシンの数が減少することがあります。

筋肉の萎縮は多くの場合、収縮時や触診時でも痛みを伴わず、筋肉に抵抗運動負荷がかからなくなると萎縮が起こります。

なぜ起こるかというと、並列の筋節の数が少なくなり、そして直列の筋節の数もその並列のものほどではないが少なくなり、結合組織の量が少なるなることで起こります。

筋節の数が少なくなり、結合組織の量が少なくなると、筋肉の自動的と他動的な張力に影響を及ぼします。
また、関連している関節の動的、静的な指示に影響を与えます。
その結果、自動的なトルクを筋肉が発揮する能力弱くなり、その筋肉によってコントロールされている関節の安定性が低下します。

足関節を例に例えると、腓骨筋群に筋力低下が起こると外反が弱下し、内反を制限する他動的な安定性も低下します。

筋肉の他動的な張力もまた関節のアライメントに影響を与えます。

萎縮は収縮要素が減少するということなので、筋肉の断面積とその固さが筋力を評価する一つの指標となります。

健常者やスポーツ選手であっても、筋肉のパフォーマンスに欠陥があることもあります。
欠陥が生じたのは、その個人独特の構造や活動の仕方に微妙な違いがあり、それが筋肉の働きに影響を及ぼすからです。

身体の運動パターンがある特定の筋力低下に関与していることが多くあります。
変容した身体の運動パターンとそれに伴う特定の筋力低下に対する改善には、身体の運動パターンを改善することが必要であり、ただ筋力低下のある筋肉を強化するだけではなく、その動きに関与する筋肉をバランスよく強化していくことが必要です。

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