アクションポテンシャル

ニューロンを含むすべての細胞は細胞膜で囲まれている。
細胞膜には様々なイオンを選択的に通すイオンチャネルというタンパク質や特定の物質などを選択的に取り込むトランスポーター、特定の生理活性物質と結合してその信号を細胞内に伝える受容体など、様々な機能をもつタンパク質が埋め込まれている。

通常、細胞の内側は電位が負、外側は電位が正になっている。

内側の電位が負になっていることを「分極」といい、この電位が0の方向にふれることを「脱分極」という。

脱分極がある閾値に達すると、電位は急速にごく短時間だけ脱分極の方向に大きくふれる。

これを「活動電位(アクションポテンシャル)」と呼ぶ。

活動電位はナトリウムイオンとカリウムイオンの細胞膜の通りやすさの変化によって生じる。

Na+K+ポンプはATP1分子の分解によって3個のNa+を神経繊維の外側に汲み出し、同時に2個のK+を神経繊維内に取り込む。

「チャネル」は通路のこと。

ただし、Na+チャネルはNa+だけを、K+チャネルはK+だけを通すという、選択性を持つ。
神経繊維の細胞膜には、「電位依存性Na+チャネル」、「電位依存性K+チャネル」、そして、電位の変化に依存しない「漏洩K+チャネル」が存在する。

イオンがチャンネルを通るときには、2つの「勾配」が関係する。

濃度勾配と電位勾配である。勾配とは傾きのことで、神経繊維の外と中で濃度や電位がどのように違うかという話になる。
電気的な刺激のスイッチはこの外と中の濃度や電位の差で決定されているのである。

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